次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

1つの出来事で2種類の過去が存在(2)

突然のことでした。目の前=視野の中に光の塊が現れました。
それは…よく…肉眼で太陽を見てしまった時や、スポーツで酸欠?を起こした時などに目の前がチカチカ→視野が欠けて替わり(その部分)に光の塊が見える、そういう現象とほぼ同じというか。その光の塊は時間が経過するにつれてとか、『まばたき』をすると、形が変わります。丸っこい一つから勾玉のようになったり、あるいは2つの不揃いな塊に分かれたり…。それを繰り返して普通の視野に戻って行きます。
この現象は誰でも1度や2度は経験があるのではないでしょうか。

私は周囲を見回してみました。空は曇っていて太陽は出ていませんが、わりと明るかったと思います。
それでも私は明るすぎる何かを見たわけでもないし、(カイロの準備など)小休止したばかりですから酸欠でもありません。だからオカシイと思ったのです。光の塊は消えて行きません。それどころか残った視野に映る景色は…いつもの駐車場の景色ではあるのですが、何故か…青みがかかった色をしていました。ぼやけているわけでもないし、ただただ透明な薄い青い光がすべてに被っているのです。こんなことは初めてでした。

『なんで…?』そう思ったのもつかの間、今度は眩暈が始まりました。直立しているのに身体が左方向に振られます。水平方向ではなく垂直方向に回転し始めるのです。立っているのが難しくなってきました。吐き気や頭痛は全くありません。
私は部屋に戻ることを考えました。数歩進んだものの図中の「青丸」の位置まで来た時、もう無理…間に合いそうもない(行けない)と…。『このままだと倒れるかもしれない』そう思った私はわずかに残っていた右手の薬指と小指を使ってどうにか眼鏡をはずし、手首近くの掌の丘部分を使ってそれを支えて挟みながら、左手に移して右手の握りこぶしでフレームを畳んで(左手に)握らせました。私の眼鏡レンズはガラス製。眼鏡をかけたまま倒れて割れたら目を怪我するかもしれない。危ないと判断して、そうしたのでした。

更に私は『この位置では道路に近いし、車が入ってきたら邪魔になる』と思ったのでした。
一旦しゃがみましたが再度立ち上がって、スコップを小脇に抱えて図中の「赤★」の位置までなんとか移動しました。その間も左へ倒れ掛かって行くのに抗いながら、そして視野が薄くなりつつあるのを感じながら進みました。図中の「赤★」の位置でしゃがみ込みました。それでも左へ回転して行く感覚は止まりません。とうとう私は両の腕(手首から肘)を着いて斜め左前方向に(うつ伏せに)倒れこみました。
その瞬間、視界が真っ暗になりました。それと同時に…肉体の感覚が全て消え去ってしまったのでした。

・・・つづく・・・