次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

3.11震災‐地震前日夕刻

2011年3月10日、夕方です。時刻は17時過ぎから17時半ぐらいでした。
夕飯(19時ごろ)の支度までには未だ少し時間があるということで、PCを立ち上げてインターネットの閲覧(ネット・サーフィン)をしようと思いました。デスクトップPCをセッティングしてある自室へ向かい、机の前に座りました。その時は未だ少し左座骨付近に違和感があったと思います。でもその状態に慣れてしまっていたこともあって、さして気にすることも無く腰掛けました。

PCの電源を入れ、OSが立ち上がって来るのを待っている時でした『何かおかしい…』
PCがおかしいのではなく、私自身です。眩暈にも似たちょっとした異変を感じたのです。フワフワ感ではなく、どちらかといえばクラクラ感でしょうか。大人しく少し待ってみることにしました。なんとなく大丈夫そうな気がしました。それで、ちょっと立ってみることにしたのです。

立ち上がった途端、グラッと左に振られました。視野は普通にありましたが、視界が傾きます。私は机につかまりました。倒れることはありませんでしたが、どうにも不安定で、このままPCを続けられる状態ではなさそうでした。私は再度腰かけて、それからPCを終了させました。机につかまってゆっくり立ち上がります。少し横になって休んだ方がいいと思ったからです。この部屋は狭いので居間へ移動しようと思いました。暫く立っていると、眩暈が続いてはいるものの少し治まってきたように感じました。私はゆっくり歩き始めました。

するとまた眩暈が酷くなりました。回転性の眩暈です。水平方向の回転ではなく身体が左方向へ傾いて倒れて行くような回り方です。私はとっさに思いました。このまま右手のドアから部屋を出るとキッチンです。居間へ行くにははそこを通り抜けなければなりません。キッチンには勝手口もあり戸棚その他…置いてあるものも多く、もし倒れたら危険です。それより机の前方に回り込んで玄関に向かう廊下を通って居間へ行く方が安全です。なぜなら廊下はドア1枚分の幅しかありませんし障害物も無いからです。倒れそうになったら壁に体を預けることもできます。

私は廊下に向かうべく机の横に移動しました。身体が左に傾くのを修正するために、しっかりと前方を見つめ、廊下の両側の壁に手をつくために両腕を上げました。一歩踏み出そうとした時、突然頭の中に奇妙な感覚がありました。頭の中にディスク…CDのようなディスクがあって、それが左方向へ回るのです。そのディスクは床に対して水平ではなく垂直に近い感じで、身体の前後方向に面(表裏)がありました。ディスクがグワッと1回転ほどするのがわかりました。その感覚はそこで消えました。

依然として回転性の眩暈は続いていました。廊下まであと3歩ほどなのに直立を保つのが難しい。。。
廊下にたどり着くと、私は転ばないように左右の壁に両手をつきながら前進しました。その間も左へ左へと倒れて行く感じで真っすぐ歩けないほどです。しっかり目で見て姿勢を修正します。そんなふうにして玄関ホールから居間に入りました。すぐに横になりました。それでも眩暈は続きました。ただ幸いなことに頭痛や吐き気は一切ありません。私は深呼吸しながら若い頃によく試みた目の逆回し(右方向)をやって様子を見ることにしました。

ちなみに私は十代の頃から時々寝起きや日中に、軽い回転性の眩暈が起きていました。それらは必ず左方向回転です。たいていは感覚的な範囲に収まっていて、立ち座りに少しふらつく程度で歩いたりするには支障がなく、視界も静止できていました。なので日常生活は普通に送れましたし、寝起きの時は目の逆回しをすると治ることが多かったです。

さて。1時間ほど休んだ頃、眩暈は大人しくなりました。とはいっても、完全に治ったわけではありませんでした。少しふらつきもあります。夕食の準備をする気が起こりません。それでも…食べれるなら…何か食べたほうがいいということで、買い置きのパンなどで簡単に済ませました。そしてその日は早々に休むことにしました。

・・・つづく・・・