次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

波動上昇への覚悟、ありますか?

スピリチュアル界隈では、数年前から「波動が上がる」「波動を上げる」ということが盛んに言われてきています。そう…波動を上げましょう!、という話。
それについては私も賛同します。今後、人間が進化し、共生社会を作り上げて行くには、…もっと言えば、宇宙世界の一員となるには必要なことだと思うからです。

ただ、スピリチュアルに不満と言いますか、少し懸念があるのは、スピリチュアルを説く人たちの間では、「プラスの面」しか言っていないことです。
マイナス面に関して言ってはいるかもしれないのですが、あまり聞こえて来ないように私は感じています。たとえば、お金が入って来ないとか、理不尽な目にばかり遭うとか、…いわゆるマイナスな面が押し寄せてくることです。

地上世界では常に表裏一体ですから、物事にはプラス面があれば当然マイナス面があります。
ですから、「引き寄せの法則」でもそうなんですね。もし、自分の思うこと(願いや欲求)が叶ったならば、逆の現実を突きつけられる人がいるわけです。まぁそれは当たり前だと、たいてい誰もが気づきますが、実は叶った本人はそのことによって波動が下がったかもしれないのです。欲求マインドでの引き寄せだった場合、綱引きに勝ったから叶った=誰かを蹴落とした、ということですね。でももし、誰かの幸せを願ってそれが叶い、自分のことのようにそれを喜べるなら、願った本人は確実に波動が上がります。

波動が上がると、一般に、お金が入って来なくなります。お金は決して汚いものではありません。だから必要最低限は(働くなりの正当党手段で)入っては来るでしょう。でも潤沢には…というか、贅沢とまでは行かなくても日々たくさん楽しんで~みたいな生活ができるほどには入って来なくなります。どんなに努力しても、です。ただもし、マインド世界の駆け引きに勝って大金を稼ぐことが出来たとして、それを公共の利に適う使い方・人々のためになる使い方をするなら、引き続き稼げるでしょう。

ただ、波動がかなり上がった状態で安定する=下がりにくくなる、または下がらなくなると、そもそも駆け引きには勝てないことが多いです。というか、殆ど勝てなくなります。
というのは、地上では低くて重い波動のほうが相対的に強いからです。物質寄りの波動と考えれば、その理由がわかりますよね。現在の世界を見回せば…見えますよね、いかにそんな人が幅を利かせているかが。そうした人を相手にするには、ちょっとやそっと高波動人間の数では、…太刀打ちするには…とても足りません。

「波動を上げる」ことは、そのようなマイナス面も甘んじて受け入れて生涯を送ることを覚悟する必要があるのです。弱肉強食世界に引き込まれぬようできるだけ無関心を貫き、尚且つ理不尽をある程度受け入れる覚悟です。加えて孤独であることも。勿論、自分を守るための戦いは必要ですが。
意味のある犠牲は大きな波動上昇に繋がります。ただし、肉体を脱ぐ以外はとても苦しく辛いことになります。でもそれは、地上世界・社会に限った判断です。意識だけの自分を知れば、結局はどうでもいい境地になって行きます。

波動が上がれば、次の「生」はそれに見合った世界へ行くことになるでしょう。波動がこれまでの争いを繰り返す地球人=強欲・我欲のマインド中心のままなら…次も弱肉強食の世界(星)に生まれるのだろうと思います。

『波動を上げる』ことは、来世というか、次の「生」で新たな共生世界の一員になる資格を得るためなんですね。それは愛に満ちた穏やかな世界に近づくこと。
波動を上げないのも選択肢です。個人の自由ですから何人(なんぴと)も強制は出来ません。
どちらにも覚悟が必要です。どちらを選ぶかは…あなた次第。