次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

クンダリーニの上昇と深淵(4)

遥か上方に光が見えました。小さな丸い穴から光が漏れているように見えました。そして私の上半身(胸かお腹)のあたり(一本に纏まって結ばれている)からあの白っぽい紐のようなものが幾筋化に分かれて?その穴に向かって伸びているのがわかりました。

ふと気づくと、私の身体(感覚のみで実際には見えていない)が、その紐の根元(身体への結び?)を中心にゆっくり水平に回転しているように感じました。回転するディスクのような動きです。
暫くしてそれは自分の回転ではない…のかも…しれないと思ったりしました。そのわけは、私の身体から少し離れた同心円状の位置に、私が繋がっている(はず)の白っぽい紐が私を取り囲むように水平に一筋あって、それが回転(周回)しながら緩むというか…解けながらゆっくり螺旋を描くように下方へ消えて行くのが見えたからです。
回っているのが自分なのか、その解けて行く紐なのか、どちらなのかは…わかりませんでした。

それを眺めながらまた気づきました。私はゆっくりですが上方へ向かっているようでした。空間がトンネルになっているのかどうかはわかりませんが、中心がブレることも揺れることもなく、天井方向に見えていた光が漏れる穴へ真っすぐに進んでいました。もう白っぽい紐はどこにも見えません。穴がだんだん近づいてきました。

やがて私はその穴の真下で停止しました。(実際には身体は見えないのですが)私は頭を上、足を下(という認識)で浮かんでいました。なんだか頭をぶつけそうで、なのでちょっと頭を倒して(首を傾げて)身をかがめているような姿勢を取っていました。そう…天井ではないですが、穴の場所は見えない壁があるのか、仕切られているように感じたのです。そこに頭がぶつかりそうだと思った、というわけです。

そんな穴の下=私が居る空間は相変わらずピュアで真っ暗。反対に、見上げた穴の向こうは明るい光に満ちていました。ただ、何も…形のあるものは見えませんでした。雲のような水のような…そんな感じのものが見えていて、それには薄い水色?と薄い灰色の陰影がありました。そして僅かに揺らめいているようでした。穴には蓋は無く、向こう側に直接つながっているように思えたので、『これは何?』と右手を伸ばして(穴の中に手を入れて)触ってみようと…したところで、私は元居た空間(現実の寝床の中)に戻っていたのでした。

金縛りはすっかり解けて、相変わらず熱っぽかったものの、なんだかスッキリした気分になっていました。
スッキリした理由は…わかりません。ただなんとなく、そんな気分でした。ただ『特別な何かを見せてもらえたのだろうけど、結局のところなんだかわからないまま終わってしまった。あそこから先は、まだ(私には)見せてもらえないのだろう』という確信めいたものがありました。時期尚早というか、そういうことなのだろう、と。