次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

3.11震災‐被災地のデジャヴとその正体

2011年3月11日の震災発生翌日からは被災地の映像が続々と入ってくるようになりました。
発災翌日だったか…その翌々日だったか…日付は記憶に無いのですが、発災からまだそんなに日にちが経っていなかったと思います。

午前か午後かも忘れましたが、点けっぱなしのテレビで被災地の状況を伝える映像を視ていた時のことです。
次々と切り替わる現地映像が、とあるビルに向けられていました。その時、場所(市町名)の報道はあったと思いますが、どこの町のどこから撮られたものなのかは…私は記憶できませんでした。なにぶんにも私には土地勘が全くありませんし、東北被災地に親戚知人もいませんので、映像が切り替わるごとに次々に伝えられる市町の名前を聞いても憶えきれないということもありました。
それでも、その建物がズームアップされた途端、『ん?見たことある建物…』と思いました。以前、テレビか写真で見たことがあったのかと記憶をたどるのですが思い出せません。でも『間違いなく見たことがある』と思ったのです。強いデジャヴ(既視感)があったからです。
結局、わからないまま…その日は終わりました。

別の日、…たぶん1日か2日後の夕方のことだったと思います。
夕飯の支度をしながらキッチンと居間を往復していました。この日もテレビは朝からずっと点けっぱなしです。
ふと、テレビの画面に目が留まりました。その日も被災地からの映像とリポートでした。毎日報道される現地映像は昼夜同じものを繰り返し流すことが多いのですが、この時の映像は(私には)初めてのものでした。でも、…またもやデジャヴです。『これ、見たことがある!』

テレビ画面には鉄筋製の建物が映っています。横長の複数階建てです。壁はところどころ黒っぽく薄汚れています。報道カメラは建物に向かって右端の角から煽るように2階…3階?の窓の様子を映していました。津波に遭ったのでしょう、たぶん。『行ったこたが無い知らない場所の知らない建物なのに知ってる、絶対見たことがある』
私は記憶をたどります。どこで…何(なに)で見たのか…。
そして…突然、思い出したのです。『これ、あの夢だ! ほぼほぼ同じ!しかもカメラ位置と角度まで同じ!』
そう、この年の正月に見た夢です。恐怖で心の奥底に封印したあの夢です。

そのことを思い出して、もう一つのデジャヴだった先日の鉄筋製のビルも夢で見たものだと確信しました。ただ、なんとなくですが、細部が少し違うようにも…思いましたが。
そして、夢で見たあの荒涼とした風景は…、「地震があったんだってね」と私が呟いた光景は、地震後に津波に襲われた街の様子…だったのだと理解しました。
それからどのくらい経ったのかは忘れましたが、その夢で見た荒涼とした風景と…とても似ている風景を、テレビ映像で視たように思います。

デジャヴは震災の2か月ほど前に見ていた…『どうして(私に)そんなもの(破壊の風景)を見せるの?』と恐怖を感じて封印した夢。ただ、4つの夢のうち1つだけはまだ夢のままです。震災の報道映像には出てきていません。もしかしたら現実にその場所や建物があったのかもしれませんが、わからずじまいです。
ただ、とてもおかしな話ですが、私がテレビで視た「夢と同じ映像」は、その後一度も再放送されていません。
被災地の映像DVD(寄付金付き)を数枚購入して視ましたが、そこにも無かったような…。そしてYouTubeもたくさん視ましたが、やはり見つからないというか…。
今になって思うのですが、私が視たテレビの映像はもしかしたら…ひょっとしたら、私がたまに遭遇する現象だったのかもしれません。別のルートによってもたらされたもので、テレビの画面を通して…というか、テレビに映っているようで実のところは私の大脳スクリーンで視ていたとか。。。。

まぁそれはそれとして。
約1年間の震災に纏わる奇妙な?出来事の数々は終わりを告げました。当時は意味が分からず混乱することも多かったです。けれども今現在は、その後に学んだ『見えない世界』に関する様々な知識と新たな体験によって、検証と解釈が進みました。それでもまだ不完全ではありますが。

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