次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

宝くじ、最大の喜びと落胆と(2選)

時は私が30歳前後の数年間にあったことで、私の宝くじに纏わる経験=両極端の話です。
まぁ結局は『欲をかいてはいけない』ということでしょうか。自戒を込めて。
ちなみに宝くじにハマっていたのは5年間ぐらいだと思います。


まずは、喜び。
27~8歳頃。宝くじを買いに当時の第一勧業銀行宝くじ売り場へ行ったときです。
当時そこでは自分で番号を選んで買うことは出来ず、購入金額を告げて係員から宝くじ(券)渡された後、その場で見て気に入らなければ取り替えてもらうという決まりでした。

その回(発売券)は1枚100円でした。1等は1000万だったように思います。
私は「連番で10枚」と告げ、1000円札を出しました。ガラス張り窓口の小さな受け渡し口から、係の人が10枚連番の券が封入された封筒を1つ差し出してきました。
私は封筒表面の小窓からチラリと番号を見ました。途端、なぜかわからないのですが、顔が二やけてしまいました。係の人が「それでいいですか?」と訊いて来たので「はい、いいです」と答えて受け取り岐路に就きました。

なんか…訳も分からず笑えて来てしまう。帰宅するためのバスに乗っても、バスの座駅で突然笑みがこぼれて来るのです。我慢しても、です。傍から見たら全くもって不審者です。なんとなく…当たるのかなぁとは思いつつ、まさか、ね、とも。帰宅後もまだニヤけてました。
当選発表までの一週間、努めて気にしないように、忘れていよう…としていましたが、時々思い出したようにニヤついてしまい、困りました。

そして1週間後の朝、新聞に掲載された当選番号を見て、私は思わず声を上げてしまいました。
なんと!、その回は1等と2等が『組違いの同じ番号』でした。私は1等も2等も当選はしなかったのですが、6桁番号が一致。つまり、1等の組違い賞と2等の組違い賞が同時に当たったというわけです。金額は9万円と5万円で合わせて14万円でした。そして10枚連番券でしたので、末等の百円が当たりました。びっくりでした。あのニヤけはやはり…でした。
余談ですが、その直後の回の宝くじで1万円、当選しました。

ちなみに当選金の使い道は、両親に5千円ずつぐらいのプレゼント、仕事の同僚と親友に菓子折り、そして残金は自分用=車の普通免許を取得するための資金の一部にしました。


次は落胆。
それは何時の回だったか忘れましたが、とにかく、スクラッチ方式の宝くじでした。
10枚連番?(2千円)購入したところ、5万円と末等の2百円が当選しました。とりあえず、そこそこ高額当選ですから「喜び」なのですが。

その回はダブルチャンスとかいう特典が付いていて、5万円の当選者は第一勧業銀行内で当選金を受け取った後、4桁の数字を登録することができ、後日の抽選で最高2千万円が当たるかもしれない、というものでした。
というわけで、当選金5万を受け取りに行く道すがら…あれこれ番号を考え、銀行内の特設窓口で4桁の数字を書きました。ところが銀行の出入り口から外に出た瞬間、番号を書き替えたい衝動に駆られました。『あの番号じゃない。数字を1つ、替えたい!』と。
でも銀行の外に出てしまいましたし、今更無理だろうと思いました。残念な気持ちで岐路に就きました。

1週間後、当選番号が新聞に載りました。確認してみると。あぁやはり…あの時『書き替えたい』と思った数字のとおりで、それを含む4桁が当選でした。並び違いでも賞金額は下がりますが当選です。
私はガックリ落胆です。ちなみに新聞によれば、当選者が1名いたようです。

あの日、窓口にもう一人、若い男性が手続きに来ていました。私は窓口を離れるとき、その人が登録するために窓口に出した書類の4桁の数字が偶然見えてしまいました。その人の番号、…彼の番号も惜しかったです。並びを変えた一文字違い…だったような。彼もがっかりしたでしょうね。

私は思いました。自分は5万円も当たったのに、道すがら欲をかいてあれこれ考えすぎたからだろうな、と。もっとも、何かの占いによれば、私は一攫千金は無理だそうで。地道に!ってことですかね。