次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

3.11震災‐当日朝の「異様な感覚」

2011年3月11日、震災当日の朝を迎えました。
私は普通に目覚めました。とはいっても、まぁいつものように?少し寝坊です。たぶん午前9時前後ぐらいか、もう少し早くて8時50分頃とか…その頃だったように思います。

目が覚めた時、私は仰向けでした。わりとスッキリ目覚めた感がありました。昨晩の状態を思い出して『良かった、生きてる』と思いました。眩暈は治っているようでした。天井は回っていませんし、体が浮き上がる感じも消えていました。更に脚のビリビリ感も失せていました。居間から部屋続きのキッチンの方を見ると、外は晴れているようで、窓から明るい光が差し込んでいました。私は安堵の中、上半身を起こしました。…と。

両目の目元奥…眉間の僅かに下あたりの奥が重いような痛いような…。そして、頭が少しふらつくような感じがしました。また眩暈がぶり返したのかと思いましたが違いました。確認すると、目は回っていません。視界も視野も正常でした。ただ、両目の奥が…眉間に近いとところが重痛い。頭痛というほどではないけれど、こめかみ辺りも重痛いような…。

そんな感じを味わっていると、突然、顔の左半分におかしな感覚が起きました。左側の眉間下あたりから眉毛に沿って…というか、頭蓋骨のアイホール(眼球が入る穴)に沿って目尻、それから頬骨を伝って弧を描くように左口角付近、唇の左側下から鼻の左側に沿って先ほどの左眉間下まで…ぐるりと囲まれた範囲に鈍いしびれが現れたのでした。痺れているところを指で抑えてみるとその場所に感覚はあるのですが、やはりちょっと変な感じです。
その感じは…例えば歯科クリニックで治療の際に麻酔注射を打つと痺れますよね。あの感じに似ています。全く同じというわけではないですけど。また、正座して脚・足が痺れて、それが治って行く途中の感じにも似ています。
とにかく痺れたような感覚が続いているのですが、だからといって目や口などが動かし辛いということは全く無くて、問題なく正常に動きます。首も普通に動かせましたし、手も足も大丈夫でした。

痺れのボワーっとした感じが続く中、なんだか頭骸骨左側のアイホールが巨大化し、左目玉=眼球もそのサイズに合わせて大きくなったような感じがしました。そしてその眼球自体を顔面前方から目の奥に向かってグィっと押されているような圧を感じていました。同時に脳が左右に分離した感覚になりました。もともと脳は左右に分かれていて脳梁・脳幹で繋がっているのですが、それも含めて左右に完全分離して眉間位置を境に左右の距離がかなり開いてしまった感じです。頭の中がものすごく奇妙な(変な)感じ(感触?)でした。

私は顔全体を手で触れてみました。感覚(感触)はおかしいものの、特に何か物理的に変化があるようには思えませんでした。それでも私は不安になり、立ち上がって浴室へ行きました。浴室には大きな鏡があります。少し怖かったのですが、自分の顔を見てみようと思ったのです。どうなっているかと。
普通に真っすぐ歩けました。ふらつくこともありませんでした。ただ、顔の左側と頭の内部の感じ半端なく奇妙…。

浴室に着きました。近眼の私は鏡に顔を近づけて恐る恐る覗き込みました。そこには…いつもの私の顔がありました。何も変わったところはありませんでした。念のため目=黒目も見ました。おかしなところは…ありませんでした。痺れた顔のまま、頭の中がおかしな感触のまま、寝床に戻りました。布団に座り『どうしたものか』と考えました。その時です。ふと…ある思いが…思い出したように頭に浮かび、呟いていました。「私、この(左)目で何かを見ていたんだ」と。それは目が覚める前に夢…というよりも、何か…別の世界かどこかの情景を見ていたような気がしたのです。何を見ていたのかは…わかりません。でも何か…暗闇が脳裏を過ぎり、今ここ=私が現在進行形で居る時空ではない?ところを見ていたのだ、と。

そんなことを思いながらも、すぐに差し当たっての現実に引き戻されました。『(顔の痺れも脳の分離も)このまま(もとに)戻らなかったらどうしよう。このまま生きて行くのは…困るというか、厄介だよナ…。』
ということで、やってみることにしました。私は布団の上に座ったまま背筋を伸ばして少し俯き加減になり、意識の集中を始めました。まずは脳の分離を戻すこと。眉間辺りに意識を集め『くっつけ!』としばらく念じてみました。すると、左右がじわ~っと近寄って重なる感じがして…正常になりました。それと同時に顔の左半分の痺れも無くなり、巨大化しているように感じられた眼球の感じも正常に戻りました。出来た!やれやれ~ホッと一安心です。左目の奥にはまだ少し、目を見開いた時のような違和感が残っていましたが、大して気にはならないので、まぁいいっか!
それにしても、先ほどまでの現象は何だったのかしらと思いました。それに…左目はいったい何を見ていたのか。。。

・・・つづく・・・