次元交差:人間以上、人間未満

間借り状態のままに地上世界を生きる、はみ出し人間の霊的旅路や思い

葬儀の夢が正夢になる

1994年秋のこと。10月の後半か11月の前半だったと思います。
ある日私がたまたま自治会館に立ち寄った時、自治会の事務を担っていた女性を見かけまんでした。ちなみに小さな町なので彼女は非常勤で週に2日ほどしかいません。
私は彼女と顔見知りでした。街中で何度かちょっとした世間話をしたことがありました。なので事務室の彼女に挨拶をして、その流れで彼女が所属する自治会・班で葬儀があったことを知りました。

私たちの小さな町では、いわゆる「隣組」のような制度?があって、自分の班に葬儀が発生すると班長を中心に役割を決め、手続きや接待などの手伝いをすることになっていました。
余談ですが、他にも例えば「溝(ドブ)掃除」「2級河川・土手の草刈り」「防災訓練」等の町役場からの割り当て作業、「神社の祭り(年行事)や飾りつけ等」「ゴミ・ステーションの清掃」等の自治会単位の割り当て作業などもあり、年間を通じていろいろやることも多かったです。田舎ならではのことですね。

さて、彼女から葬儀の話を気いた時、私はふと2~3日前の(私が見た)夢の内容を思い出しました。それは彼女の班の葬儀とは全く関係が無いのですが、…それは私の班での葬儀の夢でした。
彼女との話の中で私はそれを彼女に打ち明けました。「私の班にも病気の人がいるのだけれど、…なんでも寝たきりのようなんだけど、そんなに(状態が)悪いようなことは聞いてないのよね。でもけっこうお年寄りなので…心配といえば心配…。というのはね、最近、葬儀の夢を見たの。その人の葬儀かどうかはわからないのだけれど、とにかく私は葬儀に出席してたの。っていうか、役割分担で何かの係をやっていて、で、夢の最後は私が葬祭会館の駐車場の端から道路に向かって立って、斎場に向かうマイクロバスをお辞儀をしながら見送ってるの。。。」と。
ちなみに私は以前、彼女に私の予知的能力について少し話したことがありました。なので互いに、「正夢にならなければいいよね」と。

それから1か月余りして…。私の班で葬式が出ました。逝去したのは…過日私が自治会館の事務の女性に話した、私が心配していた病気の年配女性でした。残念なことに懸念していたことが本当になってしまいました。
そして私はなんと…自分が見た夢の中での役割と同じことをすることになりました。勿論それは私から進んで申し出た役割ではなく、その年の班長が決めて各家に割り当てたものです。
私は斎場内でも夢の中での動きと全く同じ場所・動線で同じ手伝いをして、出棺の時も(夢の中と)同じ位置に並んで弔問客を整理し、そして…斎場に向かうバスが動き始めると駐車場の端まで行き頭を下げて見送りました。そうしながらも思いました。「斎場に来た時から先ほどまでの仕事(役割)も、駐車場のこの位置も…そっくりそのまま…全部、(夢と)同じだ。。。」と。班内の人たちとの会話やその場所まで同じだったのも驚きでした。
一つだけ異なっていたのは、その後の役割については夢では見ていなかったこと。その役割というのは、葬儀終了後の香典の取りまとめと集計等の作業でした。

これほどまでに夢の内容が踏襲されたというか一致したのは、初めてだったように思います。葬儀の日は一日中、なんだか奇妙な感覚の中に居ました。デジャヴというより同じことを2度している感が強かったのでした。